中国
日中戦争の全面化とともに日本兵による強かんが多発し、1937年の南京大虐殺では凄まじい数の集団強かん事件が発生しました。中国民衆の反日感情の高まりを怖れた日本軍は、大きな部隊が駐屯する都市部を中心に慰安所を設置し、日本や植民地・朝鮮の女性を送りこみ、中国人女性も｢慰安婦｣にしました。一方、各部隊では占領した村々で女性を拉致したり、村から｢供出｣させて軍の拠点で監禁・輪かんを行い、｢抗日分子｣やその家族に性拷問を加えることもありました。戦争終結後には強かんや「慰安婦」犯罪の一部は戦犯裁判で裁かれ、戦争被害の実態調査が行なわれましたが、性暴力被害の記録はわずかでした。
1992年には山西省の万愛花さんが初めて被害者として名乗り出て、山西省と海南島の被害者が日本政府を相手取った損害賠償請求を始めました。その後、中国各地で被害者も見つかり、公文書の発掘や慰安所跡の保存も進み、「慰安婦」博物館が4ヵ所に建てられています。